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博物館・美術館の感想(01)

初回:2015. 1.31


2005年10月22日(土) 「再興院展 90回の歩み展」(日本橋三越本店)

 2005.10.22(土),都内は「1日曇りだが,昼間は晴れ」と天気予報は全く外れ,朝から小雨が降ったり止んだりしている状態だったので,本日は「地下鉄・三越前駅」近くに「日本橋三越本店」で行われている「再興院展 90回の歩み展」に行ってきました。この展覧会,なぜか,新館・本館の3カ所に分かれて展示されていると言う,変則的なものでした。

 さて,感想ですが,最も素晴らしかったのが,新館・第一会場の最初にあった「横山大観:秋色」と言う六曲一双の屏風で,左側の屏風は金箔の地の左側に2匹の鹿が描かれ,右の屏風にはやはり金箔の地に少し赤くなった葉が装飾的に描かれているものですが,鹿は左脇に描かれているだけで,右側の屏風と左側の屏風の2/3はその少し赤くなった葉が描かれていると言うものです。後,「大智勝観:梅雨あけ」と言う,金色の下地に竹が生えた小さな庭が描かれている日本画や,「善田善彦:武蔵野月の出」と言う,薄い色で葉がかなり落ちた細い木の林を描いたものも,その静かな感じが良かったです。

 本館の第ニ会場は私の趣味の絵は無く,第三会場に「郷倉和子:春輝」と言う梅の花を描いた水墨画,「田渕俊夫:旅立ちの朝」と言う木立が霞んでいる雪景色を描いた水墨画も中々良かったです。



2005年10月 9日(日) 「三井家伝来の能装束展」(日本橋三越本店)

 2005.10. 9(日),「東京国立博物館」を観た後は,今度は「銀座線・三越前駅」近くの「日本橋三越本店・新館7階ギャラリー」にて「三井記念美術館開館記念 三井家伝来の能装束展」に行きました。私はこの三越新館は初めて入ったのですが,客で混んでいると言う状態ではないですね。やはり,百貨店は長期低落傾向にあるようです。

 さて,感想ですが,この能装束は江戸時代末期から明治時代に作られたものだそうですが,まるで,作ったばかりのように見える程,保存状態が良いのには驚きました。先程の東京国立博物館にも衣装が展示してありましたが,これらはいずれもかなり古く見えるものですが,こちらは真新しいもののように見えます。そして,金糸を大量に使ったもので,その華麗さには驚きましたが,残念ながら,私はこの手のものにはあまり興味が無いので,流して見ました。

 その後は,本館7階で開かれている「日本伝統工芸展」に行きました。この展覧会は毎年今頃開催されているもので,以前は毎年行っていましたが,なぜか,最近は行き忘れていることが多く,久しぶりに行ったものです。

 私は漆を塗った蒔絵の箱が好きで,いつもこれを重点的に見るのですが,今回も素晴らしいものが沢山ありました。この手の箱は,先程の東京国立博物館にも展示してありますが,こちらの方が新しい上,絵柄も現代人に合っていますし,また,技術も昔の職人さん達より劣っていたとは言えないので,もしどちらかをもらえると言うことでしたら,この新しい方が欲しいですね(笑)。



2005年10月 9日(日) 「華麗なる伊万里・雅の京焼」(東京国立博物館)

 2005.10. 9(日),本日も天気予報が当たり,午前中は雨だったので,雨がほぼ止んだ11時半頃に家を出て,上野駅近くの「東京国立博物館・表慶館」で行われている「華麗なる伊万里・雅の京焼」展に行ってきました。日曜日の12時頃に行ったにもかかわらず,満員と言うことはなく,まあまあの見易さで良かったです。

 さて,感想ですが,1階の部屋は青色を基調とした「古伊万里」で,その稚拙な絵柄は全く私の趣味ではなかったのですが,2階の最初の部屋にあった赤色を使った柿右衛門様式のものは,その絵柄や線の繊細さと美しさで素晴らしかったです。しかしながら,次の部屋のものは絵柄の縁に金色の線が描かれたもので,これではまるで中華料理の容器ではないかと思いました。そして,2階の3番目の部屋から「京焼」になり,そこにあったのが「仁清」の焼物です。まず,最初に2つのつぼがあったのですが,前の部屋の金色の使い方とは全く異なるその華麗さと繊細さは素晴らしく,これぞ日本美術の最高峰と思いました。ともかく,この展覧会で見た最高のもので,これを見ることができただけでも,本日来た甲斐がありました。次の部屋も京焼で,その後,1階の先程とは違う部屋も観ましたが,先程の仁清のつぼより劣るものばかりで,流して見て,この展覧会を見るのを終わりとしました。

 いつものように「本館」の展示を見た後,1階の”特別公開「国宝 仏頭」”と言う奈良の「興福寺」の仏頭を観ました。私はこの仏頭は写真でしか見たことがなかったので,人間の頭位の大きさだと思っていたのですが,実際は直径1m弱もある大仏の頭みたいな大きさのものだったのですね。なお,もしかして,本館の裏庭も見ることができるかもしれないと期待していたのですが,残念ながら公開はしておらず(春の桜の頃は公開しています),本館の窓から撮影しただけでした。



2005年 7月 9日 ”ドレスデン国立美術館展 [世界の鏡]”(国立西洋美術館)

 2005. 7. 9(土),上野駅近くの「国立西洋美術館」で行われている「ドレスデン国立美術館展 [世界の鏡]」を観てきました。開館の約10分前の9:20頃に同館の前に着いたのですが,既に100名位が並んでいました。しかしながら,その後はあまり観客は増えず,ゆっくりと落ち着いて観ることができました。

 さて,感想ですが,つまらなかったです。その理由は,「絵画展」と言うより,「工芸品展」に近いものであったためです。すなわち,私は陶磁器,武器や武具,メダル,家具等の実用品(工芸品)はあまり興味が無いのですが,その興味が無いものが大量に展示してあり,私の好きな絵画は全展示の3割程度だったためです。

 と言う訳で,最初の部屋にあった幾つもの大きな地球儀や測量機等を見た時に嫌な感じがしたのですが,次の部屋は今や世界中を恐怖に陥れているイスラム関係の武器や武具等が並んでいました。そして,三部屋目に入ってようやくイタリアの風景画になりましたが,残念ながら私の趣味の絵は無し。四部屋目はフランスの実用品,五部屋目は東アジアの陶磁器等と続き,六部屋目になり,ようやく,オランダ絵画になりました。ここには,ポスターやパンフレットで使われている「ヨハネス・フェルメール:窓辺で手紙を読む若い女」がありました。私はもっと大きな絵と思っていましたが,意外に小さな絵なのには驚きました。しかしながら,私はフェルメールの絵って特別好きな訳ではないので,感銘は受けませんでした。

 そして,最後の七番目の部屋も絵画が続き,ここでようやく,まあまあの絵と出会えました。すなわち,「カスパー・ダーヴィット・フリードリヒ:月を眺める2人の男」(荒涼とした風景です。上記写真の左の絵です),「クリスティアン・ギレ:月光習作」,「ヨハン・クリスチィアン・クラウゼン・ダール:満月のドレスデン」(月夜の川と橋,そして,城を描いた美しい絵です)の3点です。特に,最後のドレスデンの絵は,素晴らしかったです。

 その後は勿論,平常展を観ましたが,全体から言えば,遥かにこちらの方が素晴らしく,観ていて今までの不満が飛び,ホッとしました。そこを出てから,前庭のロダンによる「考える人」等の銅像も観ましたが,そばの人が「あれは偽物か」と言っていました(確かに,以前のものは緑青だらけでしたが,今のものはニスを塗ったように綺麗でかつ光っています)。ううん,ロダンの銅像って,石膏型が残っているので,版画と同様に,同じものをドンドン作れると言うわけで,ロダンが亡くなった後も,残されている石膏の型を使用して,ロダン財団がドンドンと銅像を量産していることを知らないようです。



2005年 6月18日(土) 「近代日本画の名匠 小林古径展」(東京国立近代美術館)

 2005. 6.18(土),本日の朝は雨が降っていない梅雨空で,空気が濁っている状態でした。と言うことで,まずは,地下鉄・竹橋駅近くの「東京国立近代美術館」で行われている「近代日本画の名匠 小林古径展」を観に行ってきました。

 10時の開場とほぼ同時に入ったのですが,ガラガラの状態でしたので,ゆっくりと観ることができました。さて,感想ですが,ううん,ガッカリしたと言うのが本当のところです。展示している絵の数は60以上と結構ありましたが,残念ながら私の趣味の絵は,ポスターやパンフレット等に使われている「極楽井」のみでした。私は日本画は大好きですが,なぜか,小林古径の絵は私には合わない感じです。なお,この展覧会は「前期:6/7〜6/26」と「後期:6/28〜7/18」で,絵のほとんどが入れ替えられるそうですので,きちんと観たい方は2回行く必要があるようです。

 その後は,いつもの通り「常設展」を観ましたが,ここの所蔵品は私の趣味ではないものがほとんどです。しかしながら,それでも,下村観山の平家物語を描いた絵巻物「大原御幸」と,上村松園の静御前を描いた日本画「静」は素晴らしいと思いました。



2005年 4月16日(日) 「ベルリンの至宝展 -よみがえる美の聖域」(東京国立博物館)

 2005. 4.16(日),上野駅近くの「東京国立博物館」で行われている「ベルリンの至宝展 -よみがえる美の聖域」を観て来ました。私はこの展覧会,「ベルリン美術館」と言うのがあって,そこに展示してあるものの内,代表的なものを借りて来たのかと思っていたのですが,そのような美術館は無く,ベルリンにある幾つかの美術館が所有しているものを借り受けたようです。

 古代から近代までで,古くは先史時代,そして,古代エジプト,古代アジア,ギリシア・ローマ,イスラム,コイン・コレクション,ビザンチンと,ギリシア・ローマ以外は生理的に嫌いなものが3部屋も続いた後,よくやく,どうにか見られる中世ヨーロッパ彫刻となり,最後の4部屋目で,ヨーロッパの古典絵画となり,気分が晴れてきました。

 古典絵画の中では,素晴らしかったのは黒の背景の中に金髪のヴィーナスの立ち姿を描いた「サンドロ・ボッティチェリ:ヴィーナス」で,金粉を塗ったような金髪が輝いていました。後,良かったのは「ニコラ・プッサン:ユピテルの養育」で,描かれている女性が中々,そして,「フランソワ・ブーシェ:ヴィーナスとアモレ」も中々でした。そして,立派だったのは縦長でものすごく大きな絵の「ゾローラモ・ダイ・リブリ:聖人と奏楽の天使を伴った玉座の聖母子」で,本当に「立派」そのもののの絵でした。なお,ラファエロ・サンツィオの有名な聖母子像の1つの「コロンナの聖母子」は,期待した程ではなく,何となく弱々しく感じるものでした。ラファエロの聖母子像はもっと素晴らしいものがあると思います。その後は,前庭の濃い桃色の桜の花の撮影後,今度は春と秋の一定期間のみしか公開されない本館の裏庭に行き,紫色の大根の花を前景に,茶室の撮影,そして,白いシャガの花を前景に同じく茶室の撮影を行いました。

 なお,上野公園には,黄色い山吹の花も咲いていました。また,その後,浅草の方に歩いたのですが,途中のお寺には,白と赤色の桃の花が美しく咲いていました。



2005年 3月20日 「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展」(国立西洋美術館)

 2005. 3.20(日),上野駅近くの「国立西洋美術館」で開催されている「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展」に行ってきました。

 感想ですが,ほとんどの絵は私の趣味には合わないものでした。その理由は,美しい女性を描いたものは皆無と言った状態で,そのほとんどが男の老人を描いたものであることです。ですから,そのような趣味がない私は,すぐに拒絶反応が起きてしまいました。と言う訳で,一番まともだったのが,老人と天使(目で見た限りでは,天使と言うより男の子と言う感じですが)を描いた「聖ヨセフの夢」だと思いました。なお,建物の前の庭には,沈丁花の花が良い香りを放っていました。



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